英語表記に気をつけよう[1]:その表示、英語でちゃんと伝わる?
クリエイティブのさまざまな分野で、グローバルな展開が広がってきています。英語や多言語に対応する際の書体も、いいかげんには済ませたくないもの。
そんな欧文・多言語フォントを必要とされる方におすすめしたいのが「Monotype LETS」です。Monotype LETSでは、130年の歴史を誇るMonotype社の、およそ9,000書体の欧文・多言語フォントを年間定額で利用することができます。
そして、フォント以外にも外国語を扱う上で気をつけたいのが「伝わる言葉の使い方」。
フォントワークスの欧文書体ディレクターとして活躍しているヨアヒム・ミュラー゠ランセイによると、日本で英語表記を見たときに「おや?」と違和感を感じることがあるといいます。
そこで、これから数回に分けて、ヨアヒムさん協力のもと「英語表記でありがちな間違い」とその解決法をご紹介していきたいと思います。
第1回:英語だけで伝わらないと意味がない!
英語は表記されているものの、あくまでもデザイン上の装飾として使用されているパターンがあります。
例えば下の画像のように、「information」と英語で書いてあるのに、何についての情報が得られるかが英語で書かれていない案内板。
Informationの後に目的語がきておらず、お知らせの内容を日本語でしか表記していません。
これは、「information」がそもそも情報を伝えたいという意図ではなく、装飾する意図で記載されていると言えます。情報を伝えるためには、一例ですが「information」という言葉を省いて「Last trains of the day」などと記載する必要があります。
また、「Get」や「Let's」といった言葉の場合、単語の役割自体が補助的なものなので、その単語の後には、「なにを」「どうする」といった動詞や目的語がなければ意味や意図が伝わらなくなってしまいます。
このように、英語部分だけを読んだ場合でも意味が通じるように、情報を記載しておきましょう。
上で取り上げたのはとても初歩的な例ですが、日本語で意味を読み取っている私たちは「英語で読んだときにちゃんと伝わるかどうか」や「英語の使い方の不自然さ」を見落としてしまうことがあります。
その案内板の中で英語の箇所だけを取り出したときに、しっかり意味や意図が伝わるようになっているでしょうか? 気をつけてチェックするようにしたいものです。
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